山で一日過ごしたあるアルバータ州の住民がとうとう冬好きになった理由

Zoey Duncan

Travel Alberta

Jul 15, 2019 - 3 読了所要時間

20分前にロッジでフライドポテトをつまんでいた時の、私の独りよがりな自信は霧散していました。ぬくぬくと暖まりながらスキーリゾートの地図を見た後、私は自信たっぷりに友人に宣言しました(スキーブーツを履いている間にできる精一杯の自信で)。「ランチの後はハックルベリー・チェアにトライする」と。友達もスキーやスノーボード歴では初心者の域だったのですが、乗り気でした。

しかし、チェアリフトに座って山を登っていくうちに、自信は見る見るしぼんでいったのです。本当に山を登っている。しかも、登ったからには降りなきゃならない。このチェアリフトは地面からものすごく遠く、速く、想像していた以上のスピードでどんどん雲に近づいていました。今朝滑った初心者向けのスロープが長くなっただけ、というコースでは絶対にありません。これは本格的なスキーなんだ。

本格的なスキーこそ、私がこの冬目指していていたものでした。アルバータ州に生まれ育ったからには、単に冬を受け入れるだけではなく、冬という季節を楽しむ術を学ぶのが義務であると感じていたからです。それに、すごくかわいいウールのスキータイツを見つけてしまったので、それを買う言い訳が欲しかったのもあります。冬を楽しむための第一歩として、アルペンスキーは野心的かつ実行可能な方法に思えたのです。私は友人からスノーパンツを借りて、カルガリーにあるWinSportで驚くほど手頃な値段で90分のスキーレッスンを受けました。"

ハックルベリー・チェアになんとか着陸

その最初のレッスンから6週間後の今、キャッスル・マウンテン・リゾートでチェアリフトに乗って雪の洗礼に耐えているというわけです。新しいミトンの分厚さに感謝していました。なぜなら、ちょっとそよ風が吹けば下のパウダースノーの上に吹き飛ばされるような気がして、チェアの安全バーをぎゅうぎゅうに握りしめた挙句、こぶしが真っ白になっているのを誰にも悟られずに済んだからです。前方にクレバスがあることに気づき、自分は高所恐怖症かもしれない、と思いました。オレンジ色のスキーゴーグルの後ろで目を閉じて、高いところが怖いのは人間として自然な反応だと自分に言い聞かせました。

ついに、チェアリフトに乗ってから12分、いやもしかしたら1,000分後だったかもしれないけど、とにかくリフトを降りる瞬間がやってきました。その1,000分の間、体の中のすべての筋肉を引き締めていたせいか、立ち上がろうとしたのに足が言うことを聞きません。地面に転げ落ちた私はスキーを脱ぎ、ひどい怪我をしていないか尋ねてきた係員に向かってミトンをはめた親指を立てて合図しました。(自尊心はズタボロだけどね)

いよいよ、滑る時です。ものすごくゆっくり滑りました。重力との戦いで足と腰は痛み、スキーの端はパウダースノーの中に押し込まれっぱなし。山を降りている間、ゆるやかな斜面では自信をつけ、より急なピッチでは人生の選択に疑問を投げかけながら、気付いたのです。 - 神経ズタボロにもかかわらず楽しい、ということに。それに全然寒さを感じなかったのです。

丘のふもとにたどり着く頃には疲れきっており、体の節々も少し悲鳴を上げていましたが、気分は爽快でした。ワークアウトをトラッキングしているのでスマートウォッチをチェックしてたところ、滑り降りるのに28分。やりました!"

その赤い椅子に乗ると、自分が大陸で最も長い連続落下線の一番上にいることに気づくでしょう。自分だけのスノードームの中に入り込んだような感じがするかもしれません。

Travel Alberta | John Price

羽毛のような雪

キャッスル・マウンテン・リゾートは、州内で最も降雪量が高いスキー/スノーボード場として知られていますが、それだけではありません。チェアリフトの大冒険を体験した日の夕方は、輝く星空の下のスノーシュー・ダウンヒル・ツアーに参加しました。ダウンヒルということで、再びハックルベリー・チェアに挑戦することになりましたが、今回は上っている間も落ち着いていられました。少なくとも、前回よりも長く目を開けていられましたし。

頂上に着き、山の向こうに太陽が沈み始めるとともに、私達は山を下り始めました。木の間を縫って深い粉雪の上を進む際、かかとからつま先へと体重移動しながら歩くことで、スノーシューの下のアイゼンで雪を踏みしめるようにすると良いとガイドが教えてくれました。その通りにやってみたらスノーシューが外れてしまったので、しまったと思いました。直すのには少し時間がかかり、最愛のミトンを外さなくてはならなかったけれど、きちんとスノーシューを再装着して再出発しました。

まるでホイップクリームの中を歩いているような感じでした。やがて私達は空地に到達しました。すると誰かが、木々に囲まれた幅約50フィートのこの斜面を走り降りようと言いだしたのです。その発言の前にスノーシューでダウンヒルをやったのはせいぜい25分くらいでしたが、もしこの斜面を走り下りたら絶対ひっくり返ると判断できるには十分な時間でした。しかし、ひっくり返るのなんか全然大丈夫、と決意しました。カウントダウンの後、私達はひたすら笑いながら全力疾走したのです。私は走り出してすぐにつまづきましたが、スローモーションで羽毛の中に落ちるような感覚でした。ちょっとゴロゴロ転がったあと、立ち上がってまた走り始めました。より大きなステップで、木にぶつかる手前10フィートで喜んで止まりながら。

そう、スノーシューはこういう風に遊べるんです。素晴らしい景色を楽しんだのはもちろん、ダウンヒルの途中でワインとアペタイザー、そして5コースディナーも堪能しました。本当ですよ!

Travel Alberta | John Price

スノーシューで楽しむダウンヒル

その後、私は思春期の雪男のような大胆なフットワークを習得しました。

チェアリフトから降りてから、スノーシューの初心者からセミプロに上達したような気すらしていました。スノーシューでアドレナリンが上がるなんてまったく期待していなかったのです。結局のところ、スノーシューは歩くことにとても似ているので、非常に簡単であると常に言われているウィンタースポーツではあります。でも今回体験したスノーシューでのダウンヒルは、上級者レベルなのです。

冬の山で一日過ごしただけですが、すでに冬が大好き、と宣言する準備ができています。楽しいことをするためなら、寒さは敵ではありません。ウールの重ね着をして分厚いミトンをはめ、新たに愛着を感じるようになったスキーゴーグルの助けを借りて外で遊ぶのは、「他の誰かに向いた遊び」ではなく自分も大いに楽しめる遊びであることに気づいたのです。

月明かりに照らされたスノーシューをさらに楽しむためには、焚き火の周りで程よい時間過ごすことをおすすめします。このような瞬間が何よりも大切なのです。

Travel Alberta | ジョン・プライス