昔の農場における労働を理解するための一番魅力的な方法

Shelley Boettcher

Travel Alberta

Feb 06, 2019 - 3分

耳にイヤホン、手にはiPhoneという姿で歩き回る一部の人々がいなければ、バー・ユー・ランチオー・クレアでの大麦の収穫は、実際に過去にさかのぼるような体験です。

2011年以降毎年、アルバータ州ターナー・バレーを本拠地とするこの蒸留所では、国家遺産に登録されている農場と協力し、100年前の農場で生産していた味覚をファーム・トゥ・テーブル(産地から食卓へ)の方式で来場者に提供する活動を行っています。

カルガリーから南へ1時間のロッキー山脈を見渡すバー・ユー・ランチは、1800年代にはカナダ有数の規模を誇る農場でした。時代は移り変わり、現在はかつての農場の文化を学ぶための楽しい施設となっています。

オー・クレア蒸留所では、ベルジアン種とペルシュロン種の馬が大麦を運ぶ手伝いをしています。大麦は最終的に試飲のグラスに注がれる飲物になります。

Colin Way

昔ながらの方法で穀物から蒸留酒へ

春になると、オー・クレア蒸留所のチームは、昔の農具で数エーカーの農場を耕すボランティアを募集します。集められたボランティアは大麦の種まきをします。これはこの蒸留所自慢の受賞歴のある蒸留酒に使われます。

数ケ月たって秋になると、さらに古い道具を持ち出し、ベルジアン種とペルシュロン種の馬を牧場に連れ出して、収穫の間ボランティアとして働きます。このような状況が9月の数日間繰り広げられます。 

まず、大麦を刈り取って束にし、山積みします。大麦を束ねて畑の中に立てておけば、悪天候でも大麦が傷みません。これは、アルバータ州の初秋によく見られる光景です

脱穀が始まり、大麦を塩水に漬けると、ウォッカやジンというおいしい最終製品にかなり近づいてきます。

Colin Way

大麦の刈り束づくり 

1週間か2週間が過ぎると脱穀です。ボランティアは馬が引く枠を使って、刈り束の積み上げに精を出します。それが終わったら、刈り束を1920年頃の脱穀機へ運び、藁と麦粒を分けます。 

駐車場からほんの数メートルしか離れていない場所で、このような作業が行われているのです。中には作業の手伝いに参加する来場者もいます。手伝った人たちは、一日の作業が終わるとターナー・バレーにあるこの蒸留所でディナーを楽しみます。たぶんオー・クレアのスリー・ポイント・ウォッカをお供に。このウォッカの名前は近くを流れる川に由来します。

でも私たちは、カメラを手にただ作業を見物する方を選びました。見るだけでも同じくらい楽しく、苦労ははるかに少なくて済みます。ほんの数世代前の農業がどれほど大変であったかを理解することができました。

牧場で一日を過ごした後は、もちろん蒸留所に立ち寄って手作りのカクテルを楽しみました。

Eau Claire Distillery

Jeff Bartlett

牧場での一日の締めくくりのジントニック

父は一日中立ってチームの仕事を眺めていられたかもしれません。それは農家で育った子供の頃の自分を思い出させる光景でした。まめとか腰の痛みのことは思い出さずに。でも結局はその場所を離れて、牧場内でまだ見ていない場所を歩き回りました。投げ縄の腕試しができるので、年代物の宿泊小屋は子供たちに大人気です。近くの焚火でコーヒーを入れていたボランティアの解説者たちのグループと言葉を交わしました。着古した服にカウボーイハットといういでたちの彼らは、西部劇のエキストラと言われても信じられそうでした。

帰り道でターナー・バレーのオー・クレア蒸留所に立ち寄って軽く食事をし、現地の蒸留酒を何本か買ったことは言うまでもありません。私はパーラージンを選びました。父が選んだのは、アルバータ州のサボテンも材料に使っているプリックリー・ペア・エクワインオックスです。最後の最後になって、この蒸留所の手作りのトニックウォーターも数本買ってしまいました。これにはアルバータ州産のテンサイ糖も使われています(ジントニックに最高です)。テーブルは楽しい時間を過ごす人々でにぎやかでした。もちろん私たちも楽しく過ごしました。すぐにでもまた行きたい気分です。