若い女性たちがアルバータ州のフライフィッシング・シーンに惹きつけられる理由 

Theresa Tayler

Travel Alberta

Feb 03, 2019 - 4 minute read

アルバータ州カルガリーのすぐ東を流れるボウ川での、色彩豊かなある秋の日。釣り糸を水に向けて投げるキャスティングの準備をしていたポーラ・シアラーは、何かがいつもと違うことに気がつきました。

「こんなにたくさんの女性を水辺で見かけたことはないと思うわ」と、周りにいる女性たちを指差しながらポーラは言いました。ルース・リー、ケイト・ターゲット、アンバー・トナーの3人とも、トラウトが豊富なフライフィッシング・スポットとして世界的に知られるアルバータ州の澄んだ急流で、お尻の深さまで水に浸かっています。

「以前は、自分の他には女性がいない釣り場がありました。でも、4年くらい前から、このスポーツを楽しむ人たちが増え始めて、驚くような変化を目の当たりにしています。ソーシャルメディアが一役買っているのは確かですが、かつてアルバータ州で男性だけが楽しんでいたり男性が主流だったりしたアウトドアスポーツやアクティビティをやってみたいと考える女性が多いことも関係していると思います。」

 

ポーラ・シアラーのフライフィッシングへの情熱は、子供時代に始まりました。好きが高じてフライフィッシングをフルタイムの仕事にした彼女は、愛犬ウィローと共にインスタグラムなどで多くのフォロワーを獲得しています。

Roth & Ramberg

シアラーと一緒にフライフィッシングをしたい人が続出

シアラーはアルバータ州のボウ川でフライフィッシングのガイドとしてフルタイムで働く数少ない女性の1人です。彼女は8歳になる前には、キャスティング(釣り糸を投げる)、ストリップ(釣り糸を手繰る)、ストライク(魚がフライに食いつく)といった一連の動作を習得していました。11歳になる頃には、自ら進んで1人で湖へ釣りに出かけました。父や叔父から技術を学び、フライフィッシングへの情熱を職業にしました。彼女は釣り師としてインスタグラム(@PaulaShearer)で45,000以上のフォロワー数と数多くのスポンサーに恵まれ、北米有数の人気ガイドでもあります。

ドリフトボードを使ったシアラーの日帰りツアーでは、釣りやレッスン、ランチを楽しみ、世界有数の釣り場を巡ることができます。シアラーは自分の会社PSオン・ザ・フライを通して、ガイドを行うカルガリーを拠点とするツアーオペレーターの1人として活動しています。お目当てはレインボートラウト、ブラウントラウト、ホワイトフィッシュで、通常は春から10月中旬にかけての釣りのベストシーズンにガイドツアーを行っています。  

「ボウ川は釣り好きの人にとって死ぬまでに一度は訪れたい場所です。私はこれまでに、全くの初心者から熟練の釣り師まで、そしてバハマからスコットランド、ドイツ、ニュージーランド、オーストラリアから来た人まで、ありとあらゆるお客様を連れて行きました。」

 

ルース・リーは、フライフィッシングを始めてまだ間もないものの、自分が大好きな自然の中で楽しめるこのスポーツの虜になってしまいました。

Roth & Ramberg

26歳のリーは、他の3人の女性よりも後にフライフィッシングを始めました。カルガリーを拠点に活動するグラフィックデザイナーである彼女は、約3年前からフライフィッシングを始めたといいます。釣りと狩猟の愛好家である彼女のボーイフレンドが誘ったのがきっかけです。 

「自然の中にいるのが大好きなのでやってみたいと思いました。以来ずっとフライフィッシングに夢中です。」


 

アルバータ州のシープ・リバーでルース・リーと一緒に写真に移るアンバー・トナー(右側)は、子供の頃のまだフライフィッシングが「クールでなかった」時代にフライフィッシングを始めました。現在、彼女はフライフィッシングを再開し、インスタグラム(@thebugparade)で自分の冒険の記録を公開しています。

Roth & Ramberg

再び「クール」になったキャスティング

カルガリーのすぐ南にあるミラーヴィル近郊で育ったトナーは、子供の頃シープ・リバーでフライフィッシングの方法を父親から学びましたが、ティーンエイジャーになって一旦やめました。「当時はクールではありませんでした、」と彼女は笑いながら続けます。  「女の子でやっている子はいなかった、というか誰もやっていませんでした。」

美術学校を卒業してカルガリーに戻った後、10年ほど前に夫と一緒に再び釣りを始めました。夫婦は自分たちの冒険をインスタグラム(@thebugparade)に記録しています。

「私たちは一緒にフライフィッシングをするのが大好きですし、特に、独りになれるという点に惹かれているのだと思います。電話は極力家に置いてくるようにしています。世界の中で、一人きりで自分の思いと向き合い、アルバータ州の魅力を存分に満喫するということです。」 

トナーは他のフライフィッシャー同様、釣った魚を放します。「トラウトの生息数を守るためのさまざまな努力がなされており、フライフィッシャーの多くは、トラウトの保護に関して高い意識を持っています。フライフィッシャーで魚をキープする人はほとんどいません。」

 

ターゲットと彼女のボーイフレンドは、最高の釣り場に行くために、川沿いを12時間歩くこともあります。

Roth & Ramberg

隠れフィッシングスポットを目指して何マイルもハイキング

ターゲットにとって、探し求めることすべてがスリルです。7年前にフライフィッシングを始めた彼女曰く、州のあちこちにある知られざる水場を探し出すことが、フライフィッシングの一番の魅力とのこと。

「冒険が大好きです。私とボーイフレンドは、ハイキングできる新しいエリアや歩いてたどり着ける目的地を見つけ出すのに多くの時間をかけるつもりです。釣りはご褒美です。」

このスポーツが持つさまざまな複雑さを知らなければ、川岸にいる年老いた孤独な男性の釣り人のイメージが正しく見える一方で、ターゲットは、そのようなイメージはほとんど頼りにならないと言います。  

「人々は年老いた男性のスポーツだと思っていますが、それは違います。本当かどうか試してみなければ分かりません。私たちは、人里離れた場所でフライフィッシングをすることがほとんどです。川沿いを12時間近く歩いたり、アルバータ州のさまざまな場所に行くためにハイキングをしたり崖を登ったりすることもあります。1日の終わりにはたいてい疲れ切っています。」

川の中州でキャンプをして数日間釣りをする事ほど素晴らしいことはない、とターゲット。

「ボウ川の南部やアルバータ州の各地に、渓流や支流が無数にあります。ボウ川で釣れる魚の平均的なサイズは約40cmと大型ですので、多くの人々がアルバータ州で釣りをしたがるのもうなずけます。さらに、1マイルにつき2,000匹の魚がいるという、世界で指折りの豊かな漁場でもあります。これほど美しくて生き生きとしたフィッシングエリアに住んでいる私たちはラッキーです。