アルバータ州南西部は、年間を通してファットバイク愛好家たちの憧れの地になりつつあります。

Tom Babin

Travel Alberta

Sep 12, 2018 - この記事の所要時間:4分

どんなに冬が好きな人でも、暖房小屋(ウォーミングハット)があるかどうかは気になるところ。

ここアルバータ州南西部のキャッスル地域では、晩冬になると寒さが緩み始め、べちゃべちゃに濡れた地面に雪が積もり、ファットバイクのペダルを漕ぐたびに身体が熱くなるので、暖房小屋がなくても困りません。しかし、トレイルの坂を下って小屋のドアを開けると、お母さんが焼くクッキーのような暖かさと心地よさを感じるのは確かです。 

2017年、アルバータ州のカナディアン・ロッキーで今世代初めてキャッスル地域が州立公園に制定され、それに伴う利便性向上のための活動の一環として暖房小屋が作られました。クロスカントリー、スノーシュー、ファットバイクのトレイルの起点に設置された小屋は、冬に屋外で過ごす人々にとってほっと一息つける場所の1つ。この小屋には、キャッスル一帯で冬にアウトドアアクティビティを楽しむ人たちに、切りたての松の木の香りを嗅ぎ、薪ストーブで暖まってもらうことで、つかの間の心地よさを提供したいというおもてなしの心が込められています。

キャッスルの冬のトレイルの穴場

初心者たちを安心させるため、私たちのグループにはキャリー・ワタナベがガイドとして同行しました。日本でかつてプロのマウンテンバイカーだったワタナベは、アルバータ州南西部に居を構え、クロウズネスト・パスとウォータートン・レイク国立公園を含む一帯を自らのマウンテンバイクの拠点としました。彼女の会社であるスイート・ライダーズは、素晴らしいトレイルが次から次へと誕生し、地元の人々にとっての穴場がすぐに人気のトレイルとなってしまうアルバータ州南西部で、夏にガイド付きマウンテンバイクツアーを実施しています。雪が降る季節になると、ワタナベはアルバータ州のパウダースノーの中を冬の風のように進むことができるモンスタートラックマウンテンバイク、通称ファットバイクに乗りかえます。 

この地域の雪上でファットバイクを走らせることに自信をにじませるワタナベの存在は、初心者にとって大きな心の支えとなります。彼女は私たちのグループを、木々の間や通りやすいように手入れされたトレイルへと連れて行ってくれました。私たちがファットバイクで進む途中、スノーシューやクロスカントリースキーを楽しむ人たちとすれ違いました。ロッキーをバックにセルフィーを撮るため障害物のない場所で停まると、一行は感嘆のため息をつきました。これぞまさにウィンターライフ。


新しい変化

キャッスル・マウンテン・リゾート(雪量が多いという評判が知れ渡り、ここも穴場的スキーリゾートではなくなりつつある)の近くのロッジで家庭的なランチを食べている間、ワタナベはこの地域の未来について熱く語らずにはいられませんでした。キャッスルのすぐ南には、美しいことで有名なウォータートン・レイク国立公園が、北には急成長を遂げているクロウズネスト・パスのコミュニティがあります。 

「ここでは、さまざまな変化が起きています」と、彼女は言います。「人々は、ここがどれほど素晴らしい場所かということに気づき始めています。」

キャッスル州立公園では、夏により多くのレクリエーションの機会を提供できるよう、キャンプ場、トレイル、田舎のバンガロー、グランピングキャビンの新設やリニューアルが行われています。 冬にはスキー、スノーシュー、ファットバイクが楽しめるようトレイルが整備され、スキー以外のウィンターアクティビティが目当ての人たちも多くやってきます。そこに暖炉小屋があるなんて最高です!

アルバータ州のパウダースノーでファットバイクを満喫

自転車愛好家のワタナベは、季節に合ったサイクリングの楽しみ方があるということに大きな喜びを感じています。夏になると近郊のクロウズネスト公園では、地元の献身的なグループがマウンテンバイク用のトレイルを作り、地域一帯に標識を設置します。編み目のように整備されたトレイルは、パス・パウダーケグスキーリゾートの敷地と交差します(パス・パウダーケグでは、まもなく電動アシスト自転車のレンタルを開始します)。ワタナベは女性専用のマウンテンバイクキャンプ場を提供し、この地域に大規模なマウンテンバイクのイベントを招致する手助けもしています。 

冬になると、アルバータ州にはファットバイクに最適なパウダースノーが降り積もり、この一帯に増え続けるトレイルが整備されます。ファットバイクの利点は簡単なこと。自転車に乗れるなら、ファットバイクにも乗れます。雪と超低圧タイヤにより速度が少し落ちるので、夏のマウンテンバイクに比べると落ち着いて走行できます。さらに、柔らかい雪のおかげで、倒れたときの衝撃が少ないのも特徴です。そのことを確かめようと、グループの中にはわざと何度も倒れて面白がっている人たちもいました。 

人生の多くの時間をマウンテンバイクに乗って過ごしたワタナベ。この地域に起きている変化は、彼女が今後より多くの時間を自転車に乗って過ごす可能性が高くなることを意味します。彼女はそれで満足です。 

「私たちはここに住んでいてとてもラッキーです」、と彼女は言い、こう続けました。「これからは多くの人たちにそのことを知ってもらいたいと思っています」。